優先調査項目

2025年〜2027年の優先調査項目

2025年5月30日、2025年〜2027年の優先調査項目を発表しました。

先住民族と反人種差別データ委員会が、パートナー、コミュニティーメンバー、支持者から数年かけて集めた意見、報告書、推奨などを熟考して、これらの優先調査項目が作成されます。

2025年〜2027年の優先調査項目において、協議と協力のプロセスに参加した先住民族の人々からヒアリングした共通するテーマが反映されています。ブリティッシュコロンビア州内のカナダ先住民族、メティス族、イヌイット族の人々が体験している制度的人種差別という注目すべき特有な問題の全てを反映しているわけではありません。

カナダ先住民族、メティス族、イヌイット族の健康と幸福度に関連する制度的人種差別を理解すること、さらにさらに医療サービスへのアクセスと実体験に焦点をあてます。予定している調査項目は以下の通りです:

  • 人種差別と差別の実体験を理解し、医療サービス制度への影響ケアのプロファイリング
  • 収入、学歴、住居などの交差要因がどの様にして先住民族の健康と幸福度に影響するかを査定
  • 先住民族の女性、LGBTQ2S+、また先住民族コミュニティー内の公平に値するグループの人々が直面する注目すべき医療サービスにおける課題を分析
  • 医療サービスにおいて文化的安全を実施するための先住民族の伝統的知識と実践を結合を理解し、それがどのように先住民族の人々の健康と幸福度に影響するかを査定
  • 特に田舎や地方に在住する人々による医療サービスへのアクセスを調査
  • メンタルヘルス問題や有毒薬物の供給による影響を受けている先住民族の人々のサポートをするための既存のプログラムを分析

この優先調査項目において、カナダ先住民族、メティス族、イヌイット族の幼少期から中等教育までの生徒達の教育成果と制度的バリアに焦点をあてます。予定している調査項目は以下の通りです:

  • 必要な資格(クレデンシャル)や文化的安全サポートの有無などの中等教育に入る際の障壁を調査
  • 先住民族の文化・言語サービスと教育の成功を促すカリキュラムによる影響を査定
  • 幼稚園から高校3年生までの教師に対する文化的安全トレーニングとアカウンタビリティーを調査
  • スポーツのような誰でも参加できる課外活動へのアクセスと影響を分析

安全な住居へのアクセスや正当性と食料安保など、沢山の要因によって人々の健康と幸福度に影響を与えます。総合すると、これらの要因は安全性の社会的決定要因として知られています。

この優先調査項目は他の項目分野と重複し、制度的人種差別の相互関連性にスポットライトをあてます。 予定している調査項目は以下の通りです:

  • 以下を含む住居へのアクセス:
    • 先住民族居留地を含む安全でお手頃価格の居住地を査定
  • 以下を含む環境:
    • 気候変動、インフラに近い場所に住むこと、土地開発プロジェクト(例:植物の処理、線路)などの健康と幸福度に与える影響を理解
    • 環境資源管理の最善の実践と自然災害管理による、先住民族コミュニティーへのサポートを理解
    • 先住民族の知識と実践がどの様に環境保護を強化するかを調査
  • 以下を含む安全な公共交通機関:
    • 学校、ショッピング、所得補助や地方・遠隔地のコミュニティーを含む社会福祉、にアクセスできるルートを査定
  • 以下を含む正当性とコミュニティーの安全:
    • コミュニティーにおける正当性と安全性へのプログラム、刑事司法制度における先住民族の人々の割合が過剰であることを軽減するためのサポート、などの有効性を調査
    • 警察を含む司法制度での文化的安全性のトレーニングプログラムが与える影響を分析
    • 人種差別や不公平な扱いを受けた体験、また司法制度のプロファイリングがどのように安全性に影響を与えるかを見ます。
  • 以下を含む包括的経済と雇用:
    • 雇用の際の不平等性と職場での人種差別を査定
    • 先住民族の人々が職場で参加できようになるためのリソースやトレーニングによるサポートを調査
    • 先住民族居留地または非居留地に在住する就職口と収入を調査
  • 以下を含む食料安保:
    • 食品砂漠と食料主権による、伝統的な食料源と清潔な飲料水へのアクセスが健康と幸福度におよぼす影響を調査

区別に基づいたアプローチを用いてこの取り組みを実施することを先住民族の人々は理解しています。カナダ先住民族、メティス族、イヌイット族の明確な人権と敬意を表することを保証します。

反人種差別データ委員会からの優先調査項目

この優先調査項目は ブリティッシュコロンビア州政府と広範囲にわたる公共サービス機関においての人材採用と保持、キャリアアップに関する多様性と平等性に焦点をあてます。予定している調査項目は以下の通りです:

  • ブリティッシュコロンビア州公共サービスの先住民族と人種化された職員のための人材採用と保持、キャリアアップに対する障壁を理解
  • ブリティッシュコロンビア州委員会・政府機関の代表性と先住民族と人種化された人々が直面する職位に関する障壁を理解
  • 行動を起こすために、先住民族と人種化されたブリティッシュコロンビア州公共サービス職員の実体験と見解から我々はどの様にして学ぶことができるか
  • ブリティッシュコロンビア州公共サービス職員の多様性を長い期間をかけて追跡調査

コミュニティー安全性と法的処罰を含むブリティッシュコロンビア州司法制度における制度的不平等に焦点をあてます。予定している調査項目は以下の通りです:

  • 警察との関わり、受刑率、投獄された人達からの苦情
  • 法的支援サービスの利用と可用性を含む司法へのアクセス
  • 関連するコミュニティー安全性のサポートが利用可能かの査定を含む、制度的原因と暴力による影響を理解 
  • 修復的司法プログラムの査定

先住民族と人種化された人々の健康と幸福度、医療サービス制度を利用する際の実体験、への理解に焦点をあてています。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 人種差別や医療サービスへアクセスする際のバリアなどを含む医療制度における患者の実体験を理解
  • 反人種差別、文化的安全性のトレーニング、イニシアチブ、政策、医療従事者へのアカウンタビリティーの施策などの有効性を査定
  • 慢性疾患や母親と乳児の健康などを含む、健康と幸福度のさらなる分析
  • 危害の削減のためのリサーチなどを含む、人種化された人々と先住民族に与える有毒薬物供給の影響を調査
  • メンタルヘルスに対する差別の影響と、特に若者に見られるメンタルヘルスケアにアクセスする際のバリアを理解
  • 医療従事者と医療事務を含む、医療サービス制度での多様性

幼児教育から中等教育までの生徒達の制度的人種差別の実体験と教育の成果を理解することに焦点をあてます。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 学校でのいじめと人種差別を調査
  • 教育制度での反人種差別イニシアチブを査定
  • 教育制度での特に指導者の役職に見られる多様性
  • 規律と教育コースの格差、幼稚園から高校3年生までの人種化された人々と先住民族の生徒達のサポートによる影響を理解
  • 学業成績、卒業率、中等教育への進学、などにおいての相違を調査

先住民族と人種化された子供・青年・家族、特にその中で要介護の人々の健康と幸福度を理解することに焦点をあてます。児童福祉制度における制度的人種差別の調査も含まれます。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 要介護の子供達と家族の再会、特に先住民族の子供と若者達が過剰な割合についての調査
  • 子供達、若者達、そして職員を含む、児童福祉制度における先住民族と人種化された人々の代表性
  • 要介護の子供達と若者達に向けた健康とウエルネスの結果に対する児童福祉制度が与える影響を検証

先住民族と人種化された人々が雇用と収入に関して制度的不平等性に直面していることを理解することに焦点をあてます。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 世代間の傾向を含む、収入、財産、雇用格差
  • 各職業部門、タイプ、レベル(例:新入社員、管理職、指導職)による雇用と賃金データ
  • 外国の資格の許可や雇用時の学歴による影響を含む、雇用における制度的人種差別を調査
  • 制度的人種差別により自営業へ変更することを余儀なくされ資本へアクセスすることなどが含まれる、自営業者が直面する不平等性を理解

住居へのアクセス、不安定で不十分な住宅事情、ホームレスに関する制度的不平等性に焦点をあてます。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 特に青年や地域別の相違に焦点をあてた、地域別グループにおいてのホームレスの割合と原因と影響
  • 人種差別に関連するテナントの実体験を理解
  • 地域別の利用可能性を含む、住居サポートプログラムの査定

スポーツへのアクセスと若者達の幸福度に影響を与える制度的人種差別の理解に焦点をあてます。予定された調査項目は以下の通りです:

  • 包括的スポーツと補助金の平等性にアクセスする際のバリア
  • スポーツ組織内の指導的役職と他の役職の多様性
  • 団体スポーツにおける人種差別を検証
  • スポーツを用いての青少年育成とインクルージョン

存在するデータ、政府内においてのデータ不足、データへアクセスする際のバリア、などを明らかにし査定することに焦点をあてます。制度的人種差別のリサーチの進歩をはかるために、省庁が既存データのギャップを縮めて政府と広範囲にわたる公共部門でのデータ共有できるための第一歩です。以下の実施が含まれます:

  • 政府が所有する情報のデータ目録を作成
  • 既存データの便利性を理解し、制度的人種差別のためのリサーチに必須なデータのギャップを明らかにする

先住民族のデータ主権

データ正義

信頼を築くため、データ収集の目的と利益を明確にしなければなりません。

そのためには、コミュニティーと協力して、いつどんな方法でデータ・手段・調査結果を共有するべきかを理解します。

コミュニティーとパートナーとの関係を続けて向上・構築していきます。

これによって、先住民族と人種化された各個人のニーズ・経験・知識がデータ収集とリサーチに確実に役立つこととなります。